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口姫 - kuchihime -

 ――――汝、その1キロバイトに賭ける修羅たるや?
 1kb SS劇場 “ふぇらカルチョ” 月姫篇。1024バイトで超短編を書こうという遊びの馬鹿企画、酔狂の度合いを増して再来。(ちなみに最初のは ちちカルチョ月姫篇
 月姫系の女性キャラが志貴に“お口でサービス”しているところがネタの1kb SSが下記の18人分、名前を伏せて掲載しています。さて、どれが誰でしょう? ただし、約二名、別のものを舐めているのが居るので注意w
 尚、「――――」はいずれも志貴の台詞です。

 ★★★解答を掲載しました。★★★ 

  1. 一人め
  2. 二人め
  3. 三人め
  4. 四人め
  5. 五人め
  6. 六人め
  7. 七人め
  8. 八人め
  9. 九人め
  10. 十人め
  11. 十一人め
  12. 十二人め
  13. 十三人め
  14. 十四人め
  15. 十五人め
  16. 十六人め
  17. 十七人め
  18. 十八人め
  19.    

対象女性キャラ

蒼崎青子、朱い月(姫アルク)、有間都古、アルクェイド、乾一子、琥珀、シエル、シオン、時南朱鷺恵、白レン、瀬尾晶、月姫蒼香、遠野秋葉、ななこ、翡翠、三澤羽居、弓塚さつき、レン(アイウエオ順)
※基本的に、(架空のものであれ)それぞれのキャラのルート後、と想定してください。 



  1. 一人め

     男の子だなあ。
     嬉しいくせに、ためらっている。あるいは、そんなふり。
     複雑な表情。だけど、多分ほんとは言い訳を探しているだけ。
     言葉にしないとしてあげない。指先で撫でるだけ。それだけでもしっかり反応している。
     ふーっと息を吹きかけたら、全身震えた。答えを促し、今度は精巣を揉みほぐす。
     途切れ途切れに喘いでいるから、手を緩める。隙を見せたところへ攻勢に戻って、息を呑ませる。
     意地悪だったかな?
    「――――」
     ちゃんと言ってくれたから、約束は守る。焦れったい思いをさせたんだからと、いきなり深く喉に咥えてあげた。まだ唾液が足りないけど、唇でしごく。
     満身の力で耐えているから、加減する。暴発しない、ぎりぎりのライン。ちょっと越えては待つ、それの繰り返し。次第に潤ってきて、スムーズになる。舌に、僅かに味が残り始める。
     まだまだ男の子だったのにな、あの時は。
     慣れて来たのか、耳に届く息遣いが少し落ち着いた。
     こちらは、体を余計に熱くしているのに。逞しくて、ぽおっとしてしまう。
     ペースを取り返そうと、先っぽの傘が広がったところを舌先でぐるぐる辿った。これは駄目らしくて、ぎゅっとシーツを掴んでいる。



  2. 二人め

     触ってあげると、むくむく面白いように大きくなった。指でこちょこちょ弄るうちに、堅く張り詰めて来る。
     なんか、変な形。
     ぶら下がっている皺だらけの袋に顔をくっつけて、揺する。おかしな感触で、かすかに馴染みの無い匂いがしてる。
     何故か、どきどきした。
     口を開けて、袋の中の塊を挟んで、しゃぶってみる。味はしないけど、舌触りが不思議な感じ。かぷ、と全部口に入れて舌先で転がした。同じようなことを、もうひとつにもしてあげる。指の中で、また堅くなった気がする。
    「――――」
     お願いされたから、柱の下に唇を移して、ぺっとりと舌をくっつける。それから、ゆっくり上に登る。びくびくするのが判る。気持ち良いのかな?
     最後、急に動いたら慌てた声を出していた。楽しくなって同じことを何度も繰り返すと、手足をじたばたさせている。やりにくいから手で棒を固定して、上の膨らんだところを集中して味見する。ほんの少し、塩っぽいみたい。
     視線を感じて笑い掛けたら、急にそっぽを向かれて、なんだか残念。
     もう一回下に戻って、顔を横に向けてぺろぺろしながら上に進む。思い出して頂上近くの段差のところに留まって舐め続けたら、また身を捩っている。


  3. 三人め

     ぺろ、ぺろ。
     裸に剥いた先っぽから、舌を伸ばして舐める。感触が気持ち良くて好き。
     ふーっと息をかけてから、ちゅって口をつける。ぬるぬるしているのを取ろうとして繰り返し舐めるけど、いつまでたっても同じ。触ってみたくなったりもするけど、べとべとになりそうだし、舐めるだけにする。
     かぷ。
     咥えた時に、ちょっとだけ前歯を当ててしまった。そのあたりを唇で触れて、吸いながら上下させる。口に溜まって来るものが落ちそうになって慌てて吸い取ったけど、少し雫が落ちた。もったいない。
     舐め続けていると少し違う味がして来て、どれも美味しいけど、こっちの方が好き。だけど、こんなに大きいの大丈夫かなって思う。前はお腹が痛くなってしまったし、気をつけてゆっくり舐めよう。あまり急ぐのは良くない。
     じゅる。
     伝い落ちていくのを追いかけて下の方に吸い付き、続きでそのあたりの味をみる。あたりまえだったけど、同じ味。
    「――――」
     はっと、見られているのに気付いた。すごく夢中になっていた。黙ってずっと見ていたなんて意地悪、照れて思わず噛んでしまいそう。
     そっぽを向いて、また舐める。見られてたって別に関係無い、好きなものは、好き。


  4. 四人め

     お臍の下の方に顔を寄せた時には、もうすっかり大きくなっていた。
     禍々しいような迫力で、こんなものを自分の中に受け入れられることには今でも驚く。だけど、それを望んでいる。愛する人のものだからか、ちょっと可愛い気がしたりもする。
     唇を触れる間際まで近づけ、止まって匂いを楽しむ。口を開いて横向きに咥える真似だけをして、根元まで降りて行く。ただ甘い息を吹きかけるだけ。
     焦れったそうだけど、待てと命じられた仔犬みたいにじりじりしているのは、二人とも。
     舌で存分に軸を舐め回し、幾つも跡が残るほどキスして、穂先から口に含む。体温が判るような紙一枚ばかりの距離を残して、そんな仕草だけしてみせる。
    「――――」
     ねだられて、前触れも無く一舐めしたら、ほとんど悲鳴をあげていた。笑いかけながら、亀頭の上にさっき落としたらしい唾液を見つける。隠そうと唇で包み、そのまま咥えた。
     ちゅぷ、ちゅぷ
     首を振って、舌を使って、愛する。ぞくぞくする。欲しいものを我慢する倒錯した快感は、好きなだけ貪る悦楽に換わった。
     敏感な鎌首に集中攻撃のつもりだったのに、深く呑んで堪能していた。荒い息を耳にするうち、更に奥まで受け入れていた。


  5. 五人め

     穂先の返しの真下あたりを横向きに口にする。唇で圧迫しながら柄を舐める。上下どちらが良いのだろうと、首を小さく振ってみたら、すぐにでも亀頭を口にして欲しがっているようだ。
     ふふふ。
     初めの驚きっぷりと、嬉しいのを隠せない様子はなかなか良かった。やらせたことはあるのに、そんなに意外だったのか。
     いや、好き好んでこんな奉仕をしているのは自分でも不思議なのだから、当然だろうか。
     口を開けて、ちろりと尿道口に軽く舌を這わせ、はぐらかして再度横に咥える。唾が湧くのを待って、ぺっとり舌を張り付かせ、下る。
     性毛が頬を撫でる。その茂みの下に袋を探って、口に含む。槍の方は、指を絡めて慰めておく。
    「――――」
     恐縮していたくせに、こうなると早く口を穿ちたいらしい。しかし、もう一方の玉も舌で弄び、指の動きを速めて追いつめる。手の中は幾分、にちゃにちゃし始めている。
     また、途切れがちに声を上げてねだって来るから、今度は応じた。返しのあたりまで受け容れて、わざと軽く歯を当てて、舌を使ってくすぐり回す。必死で我慢しているから、袋を更に指で責める。
     しかし、あまり苛めて逆襲されるのもと、程々にして喉まで突くのを許した。


  6. 六人め

     何もしないうちから勃起させているところへ、頬を寄せた。まだ乾いた感触の矛先が、みるみる隆起する。閉じたまま唇を押し当てて擦り付けたら、弱々しく悶えている。
    「――――」
     して欲しいことを正直に訴えているから、もちろん叶えてあげる。ただし、それは少し後のお楽しみ。
     唇で柱を滑り降りる。指で輪を作って先端から通し、じりじりと上下させながら、脚の間に頭を沈める。ぶら下がった袋にキスして、ぱくりと咥えた。唇と舌で、転がし、揉み立て、ふやけるほど愛玩する。中で湧き立っているのが判る気がした。
     手の動きを速めたら、追い詰められた様子。だんだん濡れて来て、堅さも高まる。
     こんなに素敵になったことが、喜ばしい。
     そろそろ、訴えを聞いてあげる。精巣を持ち上げて裏から舐め上げ、そのまま竿も、唾液を塗りながら登る。エラのすぐ下で根元に戻り、今度は横咥えでストロークする。もう一回だけ意地悪して引き返すと、声を震わせている。
     今度こそ、ストレートの登って膨れた亀頭を口にした。ぐりぐりと舐めたら、もう漏らしてしまいそう。だから、根元あたりを掴んでぎゅっと締める。半ば苦悶しているけど、同時に思い切り頭を揺すって責めてあげる。


  7. 七人め

     ちゅっ、と半ばのあたりにキスして、そのまま唇を滑らせて登る。その間にも、大きくなる。
     下に戻って、もう一回唇だけでなぞり上げる。それですっかり、堅くなった。
     口を開けて、頂上の方を咥えようとする。舌を動かして舐めたら、一瞬、びくんとしていた。
     気持ち良い?
     両手を添える。唾を落として塗り付けながら撫でると、どんどん、熱くなってくる。
     何となく、味がする。しょっぱい感じとか、苦いみたいなのとか。場所によって、ちょっとづつ違う味がする。
     小さな穴から、とろとろしたものが染み出してきている。微かだけど、この味は好き。好きだから、先っぽを唇に挟んで吸い付いたら、舌に残る感覚が濃くなった。
    「――――」
     呼びかけられて顔を見たら、恥ずかしそう。見詰め合ってしまって、恥ずかしくなって頭を下ろしたら、毛に頬っぺたをくすぐられる。淡い匂いのせいで鼻もくすぐったくて、気持ち良い。しばらくそのまま茂みに顔を埋めていた。
     髪を撫でられて思い出し、堅いものにまた口付けた。今度は舌をだして、上まで辿る。横向きにかぶりついて、今度は降りる。繰り返すと、息を荒くしてくれる。溢れる液体が、ねばねばして匂いも強くなっている。



  8. 八人め

     ぺろんってしてあげたら、びっくりしてる。
     えっちな子だと思われるかな。いや、それはまだ良いけど、実は慣れてるんだなんて思われたりしないかな。初めてだったんだから、大丈夫だろうけど。
     びく、びくってしている。大きく開けた口に含む。どうしたら良いのかあまり判らなくて、ちょろちょろと舐める。
     初めて見た時は、変な形だと思って、ちょっと怖かった。こんな大きいもの、体の中に入っちゃうなんて信じられなかった。
     でも、今は……内緒!
     先の方の、ベレー帽みたいなあたりに唇を付けたり、舌を伸ばして舐めたりする。縁のあたりが気持ち良いみたいって判って、周囲をくるくる辿る。
    「――――」
     呼びかけられて、見られているのを意識したら、とんでもなくイヤラシイことをしている気がして恥ずかしくなった。でも、ためらっていたら頭を撫でてくれる。もっとして欲しいんだと思って、願いを叶えた。
     ぱく、と口に入れて、舌先で穴のところをぐりぐり責めたら、息を荒くしてる。口の中に薄く変な味がして、見てみたら、唾じゃない透明な液体が溢れ出してる。感じてくれると、こっちもどきどきして来る。
     ふふ、いぢめられてるばっかりじゃないんだから、ね?


  9. 九人め

     そんな顔して、嬉しいくせに。
     両手で包んで擦ってあげたら、びっくりするぐらいに堅くなった。先端のキャップを付けたみたいなあたりに唾を落として、撫でる。ぬるぬるしているうちに、また大きく張り出してくる。
     感じてるんだったら、素直に喜べば良いのに。
     思い切り口を開けて、唾に塗れさせたところを真っ直ぐ咥える。
    「――――」
     まだ、愚にもつかないことを言っている。ここまでされて未だに後ろめたいらしいから、舌を動き回らせ、次々に場所を変えて吸い付く。顔を盗み見たら、やっと綻ばせている。
     ほら、誰だって気持ち良いのには勝てない。
     両手で片方づつ袋を持ち上げて、そっと揉む。熱くて満たされた感じ。顔を横に向けて、いきり立っている竿にキスしながら降りていく。曖昧に漂う匂いが、いやらしくて素敵。
     手を先端に戻して弄りながら、精巣を唇に挟んで舌でつつく。根元からてっぺんまで一息に舐め上げたら気に入ったみたいで、嬉しくてなって繰り返す。楽しんで欲しくて、頑張って頬張って歯を当てないように可愛がる。また舐め上げたり舐め下ろしたりする。唾液と別の雫で濡らしていく。
     気が付いたら、夢中。頬擦りしながら、うっとりしていた。


  10. 十人め

     歯をあてないように口で包んで、亀頭を舌でなぞっていく。くるりくるり何周かするうちに、すっかり張り詰めた。教わったように、吸いながら周囲に盛り上がったあたりを唇で往復する。説明しながら猛烈に照れていたのを思い出して笑いを漏らしかけ、努めて抑える。
     とめどなく唾が湧いてどろどろになり、水音を立てている。一筋二筋、雫が垂れていく。
     はしたない。自分のしていることを羞じる。でも、こんな至らない愛撫でも喜んでくださるのだから。
     それを都合の良い言い訳にして楽しんでいることにまた羞恥を覚えて、却って熱がこもる。
     ぐっと深く口に入れる。舌であちこち探りながら、先端から麓の方まで丁寧に愛撫する。
    「――――」
     快感を言葉にされて更に熱くなり、もっと奥まで咥え込んだ。喉に当っているのを感じて、咳き込まないように気を付けながら、唾を飲む動作を繰り返す。
     ますます、喘いでもらえた。
     息が続かなくて頭を上げ、ぺろぺろと舐めながら少し休む。楽をする埋め合わせに、睾丸を手で包んで静かに揉む。
     掛けられた気遣いの声を嬉しく思い、再び咥えた。傘のところを覆って擦り、舌先で尿道をくすぐる。もう一度、喉まで飲み込んで、愛する。



  11. 十一人め

     口に入れると、逞しさを実感する。可愛らしい顔をして体も華奢なのに、こっちは凶悪なほど。だけど敏感で、反応はむしろ少年らしく初々しい。
     頬の内側に切先を擦り付けて、舌で反対側を小刻みに舐める。強烈にタフだけど、こんなことされて超然としているとかではなくて、正直に悶えている。
     そんな具合に色々とアンバランス。こちらだって似たようなところはあるし、お似合いなのかも知れない。
     真っ直ぐ咥え直して、舐りまわす。唇でぎゅっと挟んで、尿道口を擽ったりする。肉の感触が生々しくて次第に猛ってしまい、ペースを落とす。
     多少の禁忌も、誘われて拒むほどではない。代わりに、自分からフェラチオをねだれるほど図々しくもない。だから、今の状況は素直に悦びつつ、動きの緩慢になったことに焦れている。そんな気配。
     ためらいがまだ多少はあったせいだけど、気分も乗って来たし。
     いきなり、一気に奥まで突っ込ませた。
    「――――」
     頓狂な声をあげているのを聞き流して、強く吸う。頭を上下させて、疼かせていた凶器を全長にわたってたっぷりと慰める。喉を突かれて苦しいのに、蕩ける。
     相打ちしそうだから、加勢に手で睾丸を弄ぶ。それでやっと、互角。


  12. 十二人め

     力を加減して擦ると、手の中で大きくなった。
     見ているだけで鼓動が早まるのを自覚しながら、勃起した性器に口を寄せる。何度もしているのに、今も不安を覚える。怖れを隠しながら、咥えた。
     どのあたりが敏感で、どんな風にすれば良いのか、それは良く判ったつもりだ。けれど、だからすぐ上手くやれるものでもない。でも、性交の快感というものを教えてもらったのだ、気持ち良くしてあげたい。
     口を窄めて息を吸い、唾液を塗りながら頭を上下させる。喉まで受け入れたいと思いつつ、咽てしまう。それでも、繰り返すうちに口の中で硬度の上がるのが判る。
     そのことに、女を潤わせている。
    「――――」
     声が蕩けていて、ちゃんと悦ばせられているのだと確認できた。
     それで、愛撫している側なのに、自分も蕩けている。
     体温が上昇していた。興奮している。行為に自然と熱が入り、より深く、より早く、より柔かく、飲み込んでは吐き出す。奉仕に夢中で、噛み付きそうになる。呼吸が苦しくて仕方なく中断したら、一回りは大きくなったものを突きつけられる。匂いが、官能。
     欲しい。そんなことを思うように、されてしまったのだ。我慢することなど無いと、欲情に身を任せた。


  13. 十三人め

     初め、すごく照れながら、変に恐縮してる感じだったのを覚えている。今は、もっと率直に嬉しそうだけど、照れてもいるのは同じ。
     口でしてあげるのは、好き。いつもいぢめられているから、喘いだり呻いたりさせるのが楽しい。意地悪されたり、駄目って言ってるのに色んなことされたりするのも、本当は少しも嫌いじゃないけど。
     根元の方に唇を当ててちょっと舐めて、いきなり袋を口に含んだ。巧く予想を裏切ったらしく、変な声を出している。先っぽのあたりを指で包んで擽りながら、玉を舌で転がす。左右交互に舐めているうち、手の中のものは大きく堅くなり、わずかに濡れて滑らか。
     頭を起こして、真っ直ぐ咥える。やっぱりこれが一番、気持ち良いみたい。唾を多めに出して、ねっとりとしゃぶってあげる。
     こうしていて、次第に微かな味がしてくるのが、感じてくれている快感の証拠に思えて好き。どんどん熱く堅くなってくるものを、ぐっと奥まで貫かせてあげる。喉まで満たされる感じだけど、別に大丈夫。このやり方には、弱いみたい。
    「――――」
     掌に爪を突き立てているのが見えてペースを上げたら、腰に力を込めて頑張ってる。
     今回は、喉に出すより顔に掛けたいのかな?


  14. 十四人め

     ちょっと野性的な匂いに、うっとりして早く味わいたくなる。
     立派に育って、艶やかでちょっとごつごつしている。衝動的に歯を立てたくなるのを我慢して、舐めるだけにする。お楽しみはもう少し先、それに歯形を付けたりしたら後で大変。
     じゅる、と涎を啜り、端っこに吸い付く。尖ったところを舐めて舌触りを楽しむ。ほんの少し、舌の上に味覚の刺激があり、実際の味を想像したらまた涎が湧いてしまった。
     こくんと唾を飲んで、違うところに唇を当てる。たまたま口に入ったヒゲ根を舌先で何度も辿ってみる。歯で挟んで、ちょっと引っ張ったりする。
     うふふ、美味しいんだろうな。
     顔を離して、眺める。改めて、太くてほんとに美味しそうだと思う。唾液に濡れてべとべとで、光っている。
     不意に、こんなことしてる様子を人に見られたらどうしよう、なんて思う。それで、急に恥ずかしくなった。幾ら好きだからって。
     でも、好きなものは、好き。
     開き直って今度は横向きに咥えると、ちゅうって吸ってみた。場所を変えて何度も同じことをする。跡が付いていないか気になったけど、大丈夫みたい。
    「――――」
     陶酔しかけていたら、本当に見られている気配がして、慌てた。


  15. 十五人め

     体を火照らせてしまうような、いやらしい匂い。鼻を近づけて嗅いでみせると、照れて顔を横に向けてしまった。
     きゅっと根元を握る。どくどく脈打っている。隆々と誇らしげな男の子にキスしたら、熱くて融かされてしまいそう。
     帽子の鍔に五本の指の腹を添えて、引っ掻くように擽る。竿の裏側に指先を当てて、同じようにコチョコチョ。続けるうち更に張り出し、凶暴に咆える。
     液を零し始めてもいた。
     もっと意地悪する気だったのに、強くなった匂いに誘われて、また口付けていた。そのまま唇を開いて、頬張る。滑り降りて、上顎に先を擦り付ける。
     あの強壮さには参ってしまう。でも敏感だから喘ぐ姿は可愛らしくて、口の中のものの逞しさとは繋がらない。
     若返らせえた幼い姿を思い描いてみたりした。それで、いじめたくなって唇を貼り付かせた。舌を絡めながらストロークし、頬の内側や喉まで使う。
    「――――」
     限界を訴えられてピッチを上げ、でも締め付けて、放たせてあげない。爪を軽く立てて気を削いでは、ねっとり奮い立たせる。やり過ぎると反撃が恐いけど、勢い付いている。尿道口に舌先を捻じ込む。悲鳴を上げるぐらい、ぎりぎりのラインを行ったり来たりさせた。


  16. 十六人め

     見るのも初めてじゃあないけど、ついじっくり観察していた。
     どんな格好なのか、覚えようと。
     撫でたら大きくなって、握ったらもっと硬くなった。恥ずかしいけど、嬉しい。あちらこちらと擽ってみたら、びくびくしている。ドキドキしながら顔を近づけると、名を呼ばれた。
     ぞくりとして、勢いづいた。こういうこと、知っているつもりだったけど、実践するのは緊張する。どうすれば良いんだっけ、あまり凄いことしちゃったら変に思われないかな。なんて思いながらも勇気を出して、かぷりと先端から口に含んだ。
     呻いている。痛いとかじゃないよね? 不安で顔を上げたら目が合ってしまって、慌てて俯く。男の人のものが視界に戻って来て、一瞬たじろいだけど、もう一回口に受け入れた。
     えっと、それから……
     そうだ、舌。突き出して、舐める。味はしないし、変な感触だったりもしないみたい。奥まで咥えようとして、咳き込みかけて焦った。
     髪を撫でてもらって落ち着き、無理せずに唇でなぞる。
    「――――」
     上ずった声になっていたから、こっちも切羽詰ってくる。くちゅ、くちゅって音がしていて、自分が実際にフェラチオなんかしてるんだと実感して、頬から火が出そう。


  17. 十七人め

     こんなこと、してるなんて。
     フェラチオってものを知った時、自分がするなんて絶対に無いと思った。そんな変態みたいなこと。
     すっかり、変態だ。嬉々として舐め回しているんだから。
     あちこち口で責められて、それが凄く気持ち良かった。だから、してやったら喜ぶかなって思った。好き勝手に体を弄られて一方的にメロメロにされてるのが口惜しかったし。
     だから、嫌だなんて全然思わなかった。恥ずかしくて、すぐには出来なかっただけ。
     沢山の詭弁と言い訳の末に、やっとしてやれた。
     横向きに咥えて、根元から先の方へ口を滑らせる。先端を口に入れて、唇で包んで可愛がる。まっすぐ喉まで呑んだりするものらしいけど、ちょっと無理だから、せめて頑張って舌を使う。
    「――――」
     気持ち良いみたいだから、嬉しい。
     手で棒の方を握って扱きながら、袋にもキスしてみる。蹴り飛ばしたら、大の男が気絶するような場所なんだからと、恐る恐る。柔かい皮の中に塊があるのが判る。ここも良いみたいだから、舌を動かす。
     急所蹴りとか考えたせいか、逆に、無理矢理舐めさせられているなんてこと想像した。
     変に興奮してしまって、慌てて馬鹿な考えを頭から追い出した。


  18. 十八人め

     目を瞑って、舌先だけで感じてみる。見なくても男性の姿は良く判っているし、愛し方のお好みも把握しているのだし。
     立派に張り出したエラのところを、ちろちろ下から舐め上げる。ひと掃き毎に震わせている。息遣いが、焦れったそう。
     蒸れたような匂い。もう少し別の匂いもしている。雫がこぼれかけているから、その源流のあたりに細く息を吹いてみた。
    「――――」
     もどかしいのに耐えられないみたいだから、食いついた。さっき、舌を這わせた亀頭の周囲を、今度は一度に唇で刺激する。舌は、尿道に。淡い渋味のようなものがあって、感じているのが知れた。
     不意に大きく口に受け入れたら、びくりとしていた。半ばのあたりから先端まで、舌の位置や口の形を変えながら、何度も往復する。息を堪えているらしいから、静止して休みをあげた後、動きをもっと不規則にした。
     たびたび、虚を突かれて射精しそうになっている。まだまだ、と一気に喉の奥まで呑むこんだ。息苦しくても、気持ち良くなって貰えるなら。根元を唇で、裏筋のあたりを舌で、矛先は喉で、いっぺんに責める。
     そんなふうに、たっぷり奉仕するだけのつもりだったのに。
     思いがけず、自分が蕩けきっていた。

 


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