交換条件


◆3

「満足って言ったじゃないですか」
「いやあ、それはそうだけど、何だか俺とカレーと天秤に掛けられたみたいでさ。っていうか、カレーのために仕方なくHしてたみたいで」
「メシアンの移転先をネタにして、あんなイヤラシイ遊びをしたがったのは遠野くんの方でしょう?」
「いやあ、それはその、そうなんだけど……」
「一ヶ月ぶりに帰って来て、何より初めに遠野くんの顔が見たくて、顔を見たらどうなっちゃうか判っていたから部屋に呼んだんです。そうしたら遠野くんがメシアンは引っ越したって」
「いや、ごめん、久しぶりだから甘えたくて」
「遠野くんに会うこともメシアンのカレーも一ヶ月ずっと楽しみだったんです。どっちも楽しみたいと思っちゃいけませんか。それに、遠野くん、一体何処であんなにネチネチとイヤラシイしつこい変態っぽい女の子のいじめ方を覚えてきたんですっ」
「えーっと、その、恋人に会えないとなると健康な少年としてはあの手この手で無聊を慰めるしかないわけで」
「何をしてたんですっ」
「いや、こっそりどうにかエロ本とかさ。でも、会えない期間が一月ともなると、次第にちょっぴり過激になっていくのは仕方がないことだと思いません?」
「……思いませんっ」
「でも先輩、感じないように我慢するルールじゃなかった?」
「そ、そうですけどっ」
「それなのにあんなに気持ち良くなってたんだし、別にそんなに嫌じゃなかったんでしょ?」
「違いますっ。それじゃあ遠野くん、私が最後の最後まで何をされてもマグロみたいに平然としてて欲しかったんですか?」
「うーん、それは嫌だけど……って、わざと感じてくれたって言うの?」
「そうですよっ」
「へーえ。じゃあ、俺が何したってマグロみたいにケロッとしてしてることもできるんだ?」
「それは……その……遠野くんが相手じゃ、基本的には嬉しいですから、まるっきり平気って言うのは、その……」
「ふふ、じゃあ、やっぱりあんなことしても楽しんでくれてたんだね、安心安心」
「駄目ですっ、嫌なことは嫌なんですからっ。そうだ、写真は破棄して下さいねっ」
「え……絶対他人に見せないから……とっといちゃ、駄目?」
「駄目です」
「あれさえあれば、もう今日みたいなことしたがらないからさ、駄目?」
「駄目ですっ。あれを持ってて遠野くん、どうするんです?」
「やっぱり、先輩と長く会えないときには……」
「駄目です。そんなこと許したら遠野くん、その次に会ったときにもっと強烈なことしたがるに決まってます」
「えー、酷いなあ、先輩、俺のことどんなやつだと思ってるのさ」
「今日私にしたことを考えてから言った方が良いですよ、そんなことはっ」
「いや、それは……ごめんなさい……」
「……たまーに、だったら、こんな遊びも許してあげなくは……」
「ほんとっ?」
「何をそんなに勢い込んでるんですっ。やっぱり駄目ですっ」
「やっぱり駄目、っていうことは、許してくれる気もあったんだね」
「違います、念押しのやっぱりですっ。あんなことはもう許しませんっ」
「もう、ってことは今日の分は赦してくれるですねっ」
「駄目ですっ。一体、どこから調達してきたんです、あんな卑猥な玩具を幾つも幾つもっ。ああ、思い出しました、あの十字架だけは許しませんっ、遠野くん、あなたもお尻を出しなさいっ」
「わーっ、っと、先輩っ?」

「グスングスン……」
「もう、何を泣いてるんですか」
「エグエグ……ワタシ、モウオヨメニイケナイヨォ……」
「行かなくて良いです。でも、そんな、自分がされたら泣いちゃうようなことを平気で私にしたんですね、遠野くんは」
「モウシワケアリマセン、ワタシハヒドイコトヲイタシマシタ」
「メシアンが引っ越したなんて嘘を吐くからです」
「ハイ、ワタシハセンパイヲダマシマシタ」
「いつまでやってるんです……初めに遠野くんがやりたがってたこと、まだ在るでしょ? って、今日は無理ですけどねっ」
「イエ、ワタシハコレイジョウノコトハノゾミマセン……」
「嘘吐いちゃいけません……お尻にも入れたいって言ってたじゃないですか……」
「え、良いの?」
「駄目ですっ。まぁた、いきなり正気にならないっ」
「いやあ、先輩、やっぱりお尻にも入れて欲しかったんだ、コレ」
「駄目ですっ、もう、先にエネルギー補給に行きましょうよっ」
「え? ああ、先輩、やる気まんまんなんですね、先に、だなんて。頑張りますからっ」
「違いますっっっっ」

 

 

/交換条件・了

 


 

 私は凌辱系は書かないって、初めからご存知だったでしょ?w
 しかし、会話だけなこのページの内容は明らかに手抜きなのですが、それはそれで難しいものが有りました。どうしても地の文が書きたくなると言う^^;

 

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©Syunsuke