「えみやくん?」
声を掛けられて、見れば、こちらも陶酔した表情の遠坂。憬れの的の美貌に、白い液体が貼り付いている。それが、自分の吐き出したものだと胡乱な頭が理解した頃、遠坂は口を開けて中を見せてくれた。
そこにもまた、白いどろどろがたっぷりと。
脳味噌が溶けそうな思いの中、遠坂は口と目を閉じ、ごっくん、と喉を鳴らす。会心の出来に淹れられた紅茶を味わうような、幸福に緩む笑顔を見せてくれる。
「衛宮くんってば、あんなに出すから飲むの大変じゃない」
また開いた口の中にから、白いものが消えていた。
「遠坂……」
気付いてるのかどうか判らず、顔に付いたものを指で拭き取ってやる。その手を捕まえて、おまけを喜ぶように指から舐め取ってくれる。顔にいっぱい残っていたから、おまけも沢山あった。全部舐め終わった頃、わざとらしく、
「あ、綾子にも分けてあげた方が良いわね」
なんて笑う。
「ぼーっとしちゃって……」
美綴は、体を起こしてはいたけど、寝惚けたみたいにぼんやりしてる。そこに遠坂が身を寄せて行き、口付けた。はっとした様子の美綴は、更にびっくりした表情を見せることになる。判っていたのか、遠坂は頭を捕まえていて逃がさない。机の上に押し倒して、口移しに白いどろどろしたものを注いでいる。
「ちょ、これ、何だ?」
「味で判らないってことは飲んだこと無いのね?」
「知らない……」
二人の睦み合う舌には、まだ唾液以外の白い濁りが絡んでいる。激しく放ったばかりのくせに、また欲情する。
「これはね、綾子の躰に欲情しちゃった士郎の、男の子な体液よ」
遠坂の表現がすぐには呑み込めなかったのか、美綴が焦って起きあがろうとするまで数秒はあった。その間に遠坂が体をを押さえ込んでる。
「美味しかったでしょ?」
美綴は否定するのだが、強引に飲ませてしまったらしい。
「今度は下の口に飲ませて貰おうね? 綾子」
今回はすぐに解した様子で、また、じたばたする。
「あたし、そんなことっ」
美綴は全力で拒んでいるけど、紋白蝶は再び花螳螂に捕らえられて、とっくに羽根は喰われているのだ。
「『はい』って一言でOKなのは今だけよ。これから後だと、おねだり無しでは許さないからね?」
「な、何の話だ、それ……」
ちょうど、美綴の言葉と同じことを考えていた。
「衛宮くん?」
呼びかけられて顔を向け、遠坂のお尻に眼を奪われた。ショーツ一枚で天に向かって突き上げ、ゆらゆらと誘っている。
「綾子を説得するから、その間私を可愛がって欲しいな」
ああ、と口籠もりながら応え、ためらわず手を出す。いや、欲情が勝っただけ。スレンダーな躰の丸くて肉付きの良いお尻に手をおいて、ぐにゅぐにゅと鷲掴む。薄布越しに頬擦りする。牝の匂いに惹かれて前の方を触ったら、ずくずくに蜜が浸みていた。
「遠坂、凄く濡らしてるんだな」
「言わないで……衛宮くんのせいなのよ、さっきご奉仕しててそうなっちゃったんだから」
くちゅり、ぐちゅり。柔らかな肉を押すたび、止め処なく蜜が湧く。口を付けると舌に遠坂の味を感じ、思い切り吸い付いて舌を使った。
「ふぁう……いじわる、直に、して……」
言われるまま、下着に手を掛けて引き下ろす。脚から抜き取ったのか、途中で破いたのか、後から覗き込む遠坂の恥部に意識を刈り取られて判らない。露わになったお尻の丸っこい膨らみと、その下の濡れた翳り。脚の間に潜り込んで、雫の元にしゃぶり付く。
「ひゃんっ! あふん……」
甘酸っぱいような生々しい匂い。嘘だと知りながら、やっぱり苺を思い出す甘味。黒い、でも薄めの恥毛を掻き分けて、綺麗な色をした花芯を剥き出しにする。
とろり、とろりと牡を誘う蜜を垂らしている遠坂の秘所。遠坂の、と思った途端に興奮と喜びに痺れる。学園中の憧憬の的が、あられもない格好で秘密の花を供してくれているのだ。
「焦らしちゃ嫌……早くわたしを食べて」
それどころか自ら指を添えて、いっそう果肉を剥き出しにして。
「とおさか……」
食らい付く。思わず噛み付きそうで、それだけは抑えながら、柔らかで複雑な牝肉の花をたっぷりと味わう。
「ひっ、ぁあっ、ふぁうぅん……」
俺の舌先の動き一つで、学園のアイドルが身も世もなく嬌声を上げる。それでも飽きたらず、指を添えて弄り倒してやる。莢から芽をむき出し、吸い付く。狭い肉の孔に指を押し入れて、熱さを確かめる。
「ひんっ、ふあっ、ぁふん……」
いつも端正で優雅な遠坂が、俺の愛撫であられもなく乱れている。想像したことなら幾らでも、だけど目の当たりにして比べるべくもなく。
「んんっ……ぁふ……」
「んぁんっ、くぁぅ……んふ……」
上に下に動き回るうち、お尻の間に潜るように、顔を押し付けていた。谷間の奥に、遠坂のお尻の孔が蠢くのが見える。放射状の皺が窄まって、ひくひく動いている。気が付けば、いっそう谷間の奥を目指していて、肛門に舌を伸ばしていた。
「ひゃあっ?」
舐めた途端、遠坂が悲鳴と共にお尻を引っ込めて逃げる。でも、両腕を絡めて捕まえ、もう一度、性器より恥ずかしいだろう不浄の孔の味を探る。
「ひっ、ぁん……」
指でヴァギナとクリトリスを責めつつ、お尻の孔に舌先をねじ込む。
「ぁふ……」
蕩けきった女の声。
「衛宮くんって、そっちの方が……好き、なの?」
とんでもないことを言われてる。こっちが好きだなんてことはない。ただ、こんなトコロまで遠坂って女の子は魅惑に満たされてるだけで。
「綾子も、どう?」
「な、何だよ、そっちって」
「衛宮くんがね、わたしのお尻の孔を舐めてくれてるの」
「お、お尻っ、って……っ」
遠坂に夢中すぎて、また美綴のことを忘れかけていた。さっきから、喘ぎが二重奏だったのに。
「ふふふ、綾子、気持ち良い?」
遠坂が美綴に何かしてるのか。
指示されて、答えを知る。
「衛宮くん、下を見てあげて?」
言われるまま見れば、そちらに咲くもう一つの媚花を、二つの手が可愛がっている。
美綴の秘花を責めて啼かせているのは、遠坂の手じゃない。遠坂は、両手で美綴の頭を捕まえて耳に唇を寄せている。
「衛宮くん、手は動かして……」
「あ、ああ……」
言われるまま、遠坂の肛門を指でつっつき、愛液の助けで少しずつ沈めていく。
「んんっ、それはっ……うふんっ、でも良いわ、許したげる」
「あっ……んんんっ……」
美綴が官能の声を発しているのは、自分で秘所を弄っているせいだ。休み無く指を動かして、クリトリスと谷間を盛んに愛撫している。大方の男子なら殴り倒すのも投げ飛ばすのも朝飯前って綾子の、それでいて存分に女らしい手が、我を忘れて自慰に耽っている。
「綾子も、後でお尻舐めて貰う?」
遠坂が、相変わらず美綴の耳に言葉を流し込んでる。さっきから、よがり声から何から全部美綴に聞かせていたのだ。
「あぁ……んふぅ……」
自慰に溺れる美綴には聞こえていない。
「綾子はこんなにイヤラシイ女だったのかって衛宮くんが呆れてるわよ?」
意地の悪い遠坂の言葉に、美綴は我に返る。それでも、急に手の動きは止められない様子。
「んっ……ぁ……衛宮……」
明らかにためらって、でも堪らなくて、指が止まらないみたいだ。
「ずいぶん慣れてるじゃない、オナニーなんてしないって言ったくせに。ねえ衛宮くん?」
「あ……うん」
いったんはストップしようとした美綴の指の動きが、また激しくなる。
「あ……ふぁう……ん……」
美綴は、指を膣に入れようとはしていない。ただ谷間を上下になぞり、クリトリスを弄るだけ。
「ふぅん……ぁふぅ……」
声さえ抑えれば何をしているのか知られずにすむとでも思って居るみたいに、必死で声を殺している。その代わり、全身がびくびく痙攣しかかっていた。
「綾子、誰を想ってオナニーしてるの?」
「そ……べつ、に……ぁあっ!」
絶頂に近いのは、見て取れた。いっそう指の動きが激しく、ついには膣内に指が入り込む勢い。もう数秒と待たず達しそう。
そんな刹那に、
「返事して、綾子」
自分を慰めていた美綴の手を、遠坂の手が掴んで下腹部から引きはがしてしまった。
「ちょっ、あぁっ!?」
「ほら、いつも誰でどんなネタをおかずにオナニーしてるの? 綾子は」
「いや、別に、誰って……」
逝く直前で止められて生殺しの美綴は、手を自由にしようと暴れている。それを、あっさりと遠坂が押さえ込んでいた。
「正直に答えなさい。弓道場で後ろから衛宮くんにお尻を責められるトコ?」
「だからっ、何でお尻なんだっ!」
切なげに、美綴は脚を摺り合わせている。
「へえ、じゃ、衛宮くんは正解なんだ?」
「違うったらっ!」
「嘘付くと手は放して上げないわよ」
「じゃ、良いっ!」
あかいあくまの生殺し責めに、女丈夫は耐えきったらしい。
それで矛先はまた、こちらに。
「またそんなにして、辛そうね……綾子が意地っ張りだから」
何のことかって、またイチモツは痛いほど堅くなっていて。
促されてこちらを見た美綴は、大慌てで横を向いた。
「でも、嬉しい……綾子が要らないって言うなら、私に頂戴……」
閉じ込められそうな紅い瞳に誘われて、正面から美綴を押さえ込んでいる遠坂の背中に、迷い無く覆い被さった。だけど性急に過ぎて、上手く入らなくて何度も内腿や秘所の肉にペニスを擦りつけてしまう。俺には、それさえも快美。
「んんっ、意地悪しちゃ、いや……」
「ぁ……」
女の蜜が滴りすぎてて、滑る。
「意地悪ってつもりは……」
早く入れたいのは俺の方、でも焦って余計に的を外す。
「あぁん、おねだり、しなきゃ駄目? ……わたしに、衛宮くんのおっきいの、入れて……」
手を添えて、また数度入れ損ねた挙句に、やっと遠坂の躰に潜り込めた。
「あっ……」
どくん。
まだ、入口に少し先っぽが入っただけ。それでも、快感に全身がびくびくする。入れてしまってから、何てとんでもないことをしてるんだって思う。あの遠坂が、裸でお尻を突き出して俺のモノをねだったなんて。それに応えて、今イチモツを遠坂の女の中に突き入れようとしてるなんて。
「うぁ、ぅん……ねぇ、もっと……」
促され、暴発しそうで、ゆっくり進む。遠坂の中は柔らかくて、貫いていく俺を抗わず受け入れてくれる。
どくん。
いや、違う。進むのを止めないだけで、絡み付いて締め上げてくる。
「はっ……うぁ……」
じっとしていても、遠坂の中は蠢いて俺から何か搾り取ろうとしている。
「早く……」
埒が明かない。意を決して、一気に奥まで突き込んだ。
「ああっ! おっきい……嬉しい」
「くぁ……」
どくんどくん。
突き入れたはずが、食い付かれたみたいだ。汁の滴る熱い肉の穴が、俺を貪っている。これ以上に動いたら途端に吸い尽くされそうで、だけどじっとしてても結果に違いはない。なら、動く。
「遠坂……」
憬れの名を口にして、また昂ぶる。腰を引いて、突くよりもっと強い抵抗に喘ぐ。
「衛宮くん……」
高嶺の花に名を呼ばれて、背筋を快楽が走り抜けた。
どくんどくん。
信じられなくても、嘘みたいでも、丸いお尻の下で確かに俺のものが遠坂を犯している。
「あぁ……素敵よ、衛宮くん」
「んぁ……」
でも、後からじゃ遠坂の顔はよく見えなくて、代わりに、困り果てた美綴の顔と向き合う。やっぱり、遠坂に耳を攻められている。
ペニスが抜ける直前まで引いた腰を、突きに転じる。奥まで、一息に攻め入る。根本から先端まで、無数の細い指にまさぐられているみたいだ。グロテスクな筈のそんな妄想さえ、ひたすらに快感。
どくんどくん。
「あぁぁ……」
遠坂が喘ぐにつけ、美綴も身を捩る。中身は聞こえないけど、ときどき何か囁かれている。むずがるように、首を振っている。まだ両手は封じられたまま、あれだと美綴だけ蚊帳の外か。
「んぁう……ひゃふっ……」
二度、三度と突いてリズムを掴み、あまりの官能に唇を噛んで耐えながら、腰を振る。
どくん。
「あっ……んふ……」
腰を掴んでいた手を片方放して、背中を撫で回す。寄りかかって、脇腹から腹の方まで滑らせていく。
「ん……あんっ……」
苦しい姿勢も、性感と、触れ合う肌の増える喜びには何ほどでもなかった。背中に重なって、休み無く遠坂を貫き続ける。頭が近付いて、声にまではならない息づかいまで聞こえてくる。
どくん。
「ん……っふぁ……はふん……」
ひょっとして、俺は気持ち良すぎて変になってるのか。一瞬、一瞬、今にも逝くってほどなのに際限なく快感は高まり、それなのに終わらない。
「ああんっ……いいわ……」
乱れ髪の貼り付いた遠坂の横顔。美綴の耳に流し込んでいる囁きが、今度は聞こえる。
「ほら……羨ましい、でしょ? 綾子」
「何が……っ」
快楽に蕩けているはずの遠坂より尚、美綴は正体を無くしている。
「意地張らないの……切なくて、おかしく……なりそうなくせに」
「そんな……」
おかしいのは、遠坂のヴァギナだ。クリームみたいに柔らかいくせに、締められて抜けやしない。とろとろなのに粘液みたいに貼り付く。
どくん。
「素敵よ、衛宮くん……ふふっ、自分で……するのなんかと、比較にも……」
「でも……」
美綴は、ぎゅっと目を瞑って首を振りたくっている。何かに耐えられなくて悶えているみたいだ。よほど切ないのか、もどかしいのか、涎やら涙やらで綺麗な顔がべとべとだった。それでも無様には見えず、幻滅はさせられない。
「欲しいんでしょ? 綾子も。士郎の逞しいのが」
「そんな……こと……」
性感に思考を止められながらも、遠坂が美綴を煽っているは理解した。言葉を掛けない間も、休み無く吐息と嬌声を注ぎ続けている。肌を重ね合わせながら、自分だけセックスの悦びに耽って美綴を掻痒させている。手を握りあっているのも、自分で慰めるのを許さないためか。
「ああっ! えみや、くん……もっと……」
いぢめっ子振りを存分に発揮しながら、遠坂はますます快楽を貪っている。応えようとしつつ、自覚する。こんな状況で、すぐ逝かないわけがない。
どくんどくん。
「あふ……もう、あんまり、保たないぞ……」
「うふふ……大丈夫、衛宮くんでしょ」
無意味な励ましが、不思議なほど嬉しくて活力を湧かせた。それでも、逝きそうなのに違いはない。
どくん。
「さあ綾子、どうするの? 早くしないと私が食べちゃうわよ」
「あ……んんっ……」
「良いじゃない、あそこが疼いて切なくって泣いてるくせに」
快楽で焦点の合わない視界にも、美綴の焦燥してるのが判る。
「入れて欲しいんでしょ? 綾子」
また、美綴は首を振ってイヤイヤする。どうしても越えられない一線があるみたいに。間違いなく、意志の強い人間なのだ。
だけど、とうとう力を無くしたみたい。
「……うん……」
泣きそうに告げた美綴に、赤い悪魔が笑う。
「あれ、どうしたの? 綾子」
「……どうにか、して……」
どうして良いのか判らない様子で、美綴が嘆願してる。
「どうにか、って?」
女同士のやりとりを聞きながら、まだ俺は間断なく遠坂を攻め続ける。もう、壊れてるに違いないってぐらい、射精に至らない単純な動作だけで気持ち良かった。
どくんどくん。
「いれ、てっ!」
「入れるって、何を?」
「だからっ……」
また、首を振るばかりの美綴。死ぬほど恥ずかしそうなのが、薄情にも可愛らしくてならず、どうにも興奮する。
どくん。
「しょうがないわね……衛宮くんのおちんちんでしょ、入れて欲しいのは?」
遠坂の言葉に、弾けるように美綴は反応した。
同じぐらい、俺もぞくぞくしていた。たぶん、遠坂が指とかで可愛がってやるだけでも美綴の掻痒は癒えるはず。
どくん。
「ほら、それだったらちゃんと自分で言うのよ」
だけど、すっかり誘導されてしまってる。
「あぅう……」
美綴が薄目を開ける。途端に俺と視線が合ってしまい、逃げるように横を向いた。
「さっき素直に欲しがっていれば意地悪はしなかったのに……ふふ、衛宮くんも、もっと良くなりたい?」
悪魔の誘いに、何らためらいなく頷く。良いわ、と遠坂が口にした途端、あり得ないぐらいに遠坂の中が蠢動した。
どくんどくん。
「かはっ……かくぁっ!」
苦悶めいた声を上げてしまう。
おかしい。
「ほら、衛宮くん、私だけで果てちゃうわよ……」
「だからっ……。入れて、あたしに衛宮の……」
「衛宮くんの、何?」
「あぅ……。衛宮の、その……」
遠坂の秘所は、おかしい。信じられないことに、また一つギアがシフトしたほどに遠坂の躰は良くなった。
どくんどくん。
気が狂いそうな快感に、壊れるほど腰を振る。それを余所に、遠坂は囁いている。
どくん。
「いつもの気っ風の良さはどうしたのよ?」
「ぅあ……衛宮の、ペニ、ス……入れて……」
羞恥に消え入るように、それでもとうとう口にした美綴に、遠坂は非情に落第を告げた。
「ふふ……何処に?」
「そんなっ……」
「ねえ、衛宮くん、おちんちん私のお尻に入れたりしても良いわよ?」
とんでもないことを言われながら、もう中断するなんて考えられなくて、膣を穿ち続ける。
「だから、ちゃんと言わなきゃね? 綾子」
「だからっ……、あたしに……あたしの……」
これでもまだ、恥ずかしくて口に出来ない様子。
「こういえば良いのよ、綾子」
俺に聞こえない声で、遠坂が告げている。
聞かされた美綴は束の間、冷水を浴びたように硬直する。
「衛宮くんって大好きなのよ、こんな恥ずかしいこと言わせるの。だから、今の通りじゃなきゃ零点」
嬉々として囀る遠坂、よほどの台詞を言わせようとしてるに違いない。美綴の味方をしてやりたい友情はあれど、悪魔の躰の脳味噌が液化するほど官能で、果たせない。
どくんどくん。
「あぁあ……良いわ、衛宮くん……ほんとに素敵……」
わざとなのか、遠坂は一段と声を高める。
遠坂が官能に耽るほど美綴は焦燥に焼かれて消耗していく。
「だからっ……」
とうとう、耐えられなくなったらしい。
「衛宮の……おちんちん、を……」
きょろきょろと目を泳がせ、首を振りながら、美綴が口にする。
「いつも衛宮でオナニーする、あたしの……」
羞恥で泣きそうな美綴の顔を見ながら、俺は遠坂に果てそうになっていた。
「おまんこに、入れて……ください……」
――――良いわ、及第よ。入れてあげて? 衛宮くん。
ここに来て射精する前に遠坂から抜くなんて到底考えられなかったのに、あっさり従った。
べとべとに濡れたイチモツを美綴の秘所にあてがう。ほんの少しだけ潜り込んで、遠坂には無かった抵抗を感じる。
「わたしと同じだ、衛宮くんに女にしてもらうのね」
言われて、美綴は初めてなんだと意識に登った。滾るけど、引っ掛かることがあって死ぬ想いで踏みとどまる。
「……良いのか美綴、ほんとに……俺で」
「馬鹿っ……!」
途端に、怒鳴られる。いや、怒鳴ろうとしたんだろうが、声は囁きと変わらない。
「ここまでしといて……そんなこと、今更、訊くなぁ……」
ずぶっ、と突っ込んでいた。
しおらしいのにやられて、考える暇もなく突き進んでいた。美綴の処女を貰ってしまった。いまさら、いけないことをしたみたいで、そのくせ興奮する。
美綴は、息を詰めて忍んでる。女の子の痛みは判らないし、判ってもどうにかしてやる余裕はない。そのまま、奥まで入ってしまう。
「嬉しそうね、綾子」
「つっ……あっ……!」
美綴は、遠坂の腕を掴んでいる。思い切り爪を食い込ませてるけど、遠坂は我慢してやっている。俺は、快感に耐えるのに自分で掌に爪を立てていた。
美綴の中は、遠坂ほど柔らかくない代わりに強烈に絡み付く。何十本もの触手に巻き取られていくような、やっぱり酷く不気味なイメージを受けながら、それさえ快感。
「えみ、やぁっ!」
美綴の具合は、穂先を触れた瞬間からそうだった。今度は、遠坂の躰を間に挟んで美綴に正面から突き入れている。
どくんどくん。
「んっ、んっ……ふぁうっ、うぁっ……」
やっぱり遠坂の唇に首筋や耳を攻められながら、美綴は顔中を涙と涎で汚している。美貌を歪ませているのは苦痛か快楽か、凄絶に妖艶。
「嬉しいでしょ、綾子……」
遠坂の揶揄も、もう耳になんて入っていないみたい。
俺の方も、もう腰を振る機械になってしまった。
どくん。
「あっ……ふっ……くふぅ……」
それも、とっくに壊れている。
どくんどくん。
「答えないの? じゃ、また私に……」
命じられたまま美綴から抜いて、遠坂に後から突き入れる。
「そんな、あたし……」
どくんどくん。
腰を振る。際限なく男の精を搾り取る赤い悪魔の膣。
どくんどくん。
俺が遠坂に移ってしまって、美綴がむずがっている。
「いやらしいんだ綾子、初めてなのに」
「あぁ……」
「おねだりすれば、良くしてあげるわよ?」
「んんっ、してっ……気持ち良くして……」
遠坂はすぐ嘆願に応えた気配。
「ふあっ!」
俺も、腰に腕を絡めて遠坂を指でも責めてやる。
「んっ……ふふ、綾子、これは何? どうして欲しい?」
「あぁっ……くりと、りす……ぐりぐりって、して……」
「こうされるの、好き?」
「ひゅふんっ……」
言葉を出せず、激しく首を縦に振る。
「こっちは?」
「んぁ……おまんこ……」
卑猥なことを言わされるにつけ、美綴は乱れる。颯爽としたイメージからはとても想像できないが、いぢめられて感じてる。
征服欲に駆られ、遠坂に独り占めさせておけない。
「美綴、また欲しい?」
「欲しい……」
考えただけで歓喜って風情。でも、あくまを真似て、もうちょっといぢめる。
「何が欲しい?」
「くぅんっ……衛宮のおちんちん、あたしのおまんこに……入れて……」
遠坂から抜いて、また美綴に。これ以上焦らしたりまでする余裕は俺にもない。ずどんって勢いで突き入れ、往復させる。
「ふぅ……甘いなぁ、衛宮くんは」
「あっ……んっ、ふぁんっ……えみ、や……」
両腕で、遠坂にすがり付いている。遠坂は、しっかり美綴を責め続けてる。
「逝く時は逝くって言うのよ、綾子」
「あぅ、そんなっ……こと……」
「言わないと逝かせてあげない」
どくん。
巻き付き握り締める美綴の中に突き入れながら、尿道から逆に何か入れられてる気がする。
「たっぷり中に出して貰おうね?」
「そ……ああっ……」
「赤ちゃん出来ちゃうかな?」
「それは……だめ……」
俺にとっても拙い。そんな警告が頭の片隅ぐらいではあったようだが、届かない。
「じゃあ抜いて貰わなきゃ」
「だ、だめぇっ……そのまま……中で良いからぁっ!」
そのまま、突く。腰を揺する。
「ひあぁっ、ふううっ!」
ひときわ、声が高まった。
「あっ、んんぁあ……そこっ……駄目っ、あたし……」
どくんどくん。
美綴の中も、やっぱりおかしい。
「それ駄目っ……駄目、もっと……」
壺に嵌ったのか、背を反らせて今までになく乱れる。
「逝きそうなの? 綾子」
また何か囁かれ、
「……もっと、いやらしいあたしのおまんこ、じゅぽじゅぽしてっ……」
言わされてるにしたってあんまりな台詞。そんな、あられもない美綴に猛って、突きまくった。
「ああっ、あたし……逝く……えみやぁ!」
どくんどくん。
逝く、逝く、と繰り返しながら、美綴は脱力した。
どくん。
――――だけど、これが本当に美綴なのかどうか。
どくんどくん。
「ああっ、衛宮……もっと……」
今逝ったはずの美綴が、また俺を求めている。
俺を見る目は、遠坂と同じく、血の色をしていた。
「お願い、衛宮くん……今度こそ私に、ね?」
それでも、腰を振り続ける。地獄のように熱い美綴の膣も、ぐずぐずに溶けそうなほど甘い遠坂の膣も、幾らでも俺を搾り続ける。こんな異次元な性器をした女に入れてたんじゃ、射精してるほどの快感を感じ続けたのも当たり前だった。
どくんどくん。
「ふふふ、また今度はお尻に、どう?」
誘われるまま、学園のアイドルの不浄の穴を犯す。
どくん。
これだって、もう何度目だか判らない。
「あたしは、おまんこが良い……」
こんな卑語を連呼するのは、恥ずかしいのが快感で癖になったのか。証拠に、自分の指で開いて見せている。精子に血が混じったピンク色の粘液にまみれている。
どくんどくん。
「今度は、気持ち良いことのお礼に口でしてあげよ?」
「ん……」
俺のものを目の前に突き付けられて、美綴がおどおどしてる。
「こんな風に、綺麗にしてあげるのよ」
遠坂が、手本を示すように口を付ける。袋をしゃぶり、棹の根本から先の方へ、キスして舐めて頬ずりして。
「綺麗にならないじゃない、衛宮くんったら底無しね」
どくん。
遠坂の舌先が尿道に割込んでいる。
「ね、綾子も……仕返しだと思っても良いのよ?」
「あ……うん」
遠坂に促されて、とうとう美綴も動く。でも、唇が触れる手前で硬直する。
どくんどくん。
遠坂に何か囁かれ、美綴は顔を上げる。ちらちらと、俺の顔とイチモツとを目線が往復する。
二三度も深呼吸して、やっと決意したように、口にした。
「あたしは、衛宮の、おちんちんが……大好き……」
それで自己催眠みたいに、一気に俺のものを咥えた。まだ不安げで、怯えてさえ見えるのに、舌づかいは大胆。
「そうそう、意地っ張りは損よ。こんなに美味しいんだから」
激しく首を振りたくり、喉まで受け入れ。
俺の精を吸い出す。
遠坂と代わる代わるに口に含み、こくんこくんと喉を動かす。口付けして、吸い出したものをやりとりする。弾けたものを浴びてしまって、二人とも顔中が俺の精にまみれてる。
「おいしい……」
どくんどくん。
俺を見る目は、赤い。
――――簡単な結論。
絶頂の快楽が続いたのは、射精し続けてたから。遠坂に入れていたときから、蛇口を開いたみたいに精を吐き続けてたから。
終わらないから気付かなかっただけ。
どくんどくんどくん。
やっとおかしいと判ったのは、イチモツがホースみたいに液を吐いていたから。
どくんどくん。
「ああっ……衛宮くん……」
「あたしの……おまんこに……」
並んでお尻を上げる二人に、あっちこっちと入れては突く。
どくん。
「ほら、お尻も良いでしょ、綾子?」
「ひぁあっ、んぁああぁっ!」
どくんどくん。
異常に気が付いたからって、止められやしなかった。
――――ふふふふふふふ……。
おかしなものだ。初めから、自分が罠に掛かった餌食だと判っていただろうに。
どくんどくんどくん。
一時なんて、遠坂と俺とで美綴を食べているつもりになってた。
どくんどくんどくん。
初めっから、捕まえた美綴を撒き餌にして、赤い悪魔が俺を貪り続けていたのだ。
――――どくんどくんどくんどくんどくんどくん。
吐き出すものがいつから血に変わっていたのか、いつから溶けた内臓に変わっていたのか、それも今更。もう、骨も脳味噌もとろけて噴き出してる。
――――どくんどくんどくんどくんどくんどくん。
きっと、最後には外皮を喰われて、床の染みほども跡が残りはしないだろう。
/花螳螂・了
PS2版 Fate/stay night (Realta Nua) Heaven's Feel ルートにおける淫夢の置き換えイベント……を、18禁に逆輸入したようなお話。
何かずいぶん長くなってしまいまして、お読み頂きました皆様にはお疲れさまでした m(__)m 綾子の台詞等、ちょっぴりやり過ぎな気もしつつ^^;
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