「昨年末から新作ノベルゲームについて様々に囁かれて来ました。幸運にも一足先に内容を知る機会を得た一人として、候補の中の一つ“鋼の大地 - Over Count 1999”に関して私の知るところを可能な範囲で紹介します。」

 ……などと称した、2008年度のエイプリルフールのネタでした。

鋼の大地(パイロット版)見聞記

 昨年の末ごろから、この春には新作について発表があると噂されてきました。具体的内容についても様々に聞きました。

 月姫リメイクだ、さっちんルートだ!
  いや、その前に完全新作と言っていたはず!
  魔法使いの夜をヴィジュアルノベル化すると聞いた!
 “Girls Work” というのが有限会社ノーツ名義で商標登録されてるから、これだ!
 いや、それなら“鉄の紋章” が先だろ!
 等々……。

 さてそんな中、極少数だけ“鋼の大地 - Over Count 1999”ヴィジュアルノベルのデモ版を見せて貰った人が居る……と言うような話を耳にされている方もいらっしゃるかと思います。
  まあ、「脳内ソースだろ? 妄想乙」のような反応があっただけで全くのデマ扱いされていましたが、不思議はありません。各地の匿名掲示板を含め、全くもって信じるに値する根拠を示せた人が居ませんでしたので。

 しかし、世の中には秘密保持契約と言うものがあり、その下では、存在について言及することさえ禁じられているものなのです(破ったら賠償ものなのですよ?)。それでも、皆がちゃんと口を噤んでいることには感心していたのですが。

  そういうわけで、今までずいぶんと歯がゆい思いをしてきたものの、新年度(4月)になれば多少なら口にしても良いとのことでした。ですので、(たぶん)どこよりも早く第一印象をお届けします。ひょっとしたら公式に出るより早いかもしれませんね?

 ただし、最初に一つ、はっきりさせておくべきことがあります。
 それは「デモ版」「プレビュー版」という言い方は正しくない、ということです。
 デモ版と言うと、既に作品は完成しているか少なくともそれに近い状態にあり、一般消費者向けに「これを見て買うかどうか決めてくれ」と提示するものであるはずです。
 しかし、実際に見せてもらえたものは「パイロット版」、いっそのこと「プレゼン資料版」とでも呼ぶべきものです。つまり、実際に作成に入るよりも前に、関係者(良くも悪くもスケールが大きくなっていますので、しがらみも多くなっているようで……)に対する提示用に作られたものですね。
 実際、鋼の大地のほか、魔法使いの夜とか、タイトルも明かせない別の件なんかに関しても同様のものは作られているらしいです(私は見ていません)。
 そういうわけで、使われている画像も仮のもの(資料2、なんて入ってますし、立ち絵に到っては名前の書かれた四角まで混ざってたり)、演出も極々簡単な内容でした。ですから、以下に数枚載せている画像は当然、実際に使用されるものではないことになります。
 ……そういう意味では、スクリーンショットは出さない方が良いのかもです。でも我慢できないのでw

天使の歌声[Angel Voice.]

 「鋼の大地」について今までに世に出ていたものは、同人版の月姫読本(通称・青本)に再録(元は天使をテーマにした同人誌に掲載されたものだそうですが、流石にそれについては知りません)されていた Notes. のみでした。月姫読本PlusPeriod には収録されず、以前の夏の陣にて頒布された Character Material に幾つかのキーヴィジュアルが掲載されていたせいで、かえって渇望を招いたものです。
 パイロット版を見せて頂けることになった昨年末には、数年分の運を使い果たしたような気がしましたよ。いや、本当は個人的には“魔法使いの夜”こそ見たかったのですが、文句は言いますまい。
 そういうわけで、凄くラッキーだったのは確かですが、私に何らメーカー様の側と繋がりがあるわけではありません。

 まあ、あまり長々と話すより、数枚のスクリーンショットをごらん頂きましょう。もとより、数シーンのみなのですけど(JAVA Script がONになっていれば、マウスオーバーでテキスト有りの画像を表示します。

 

 TYPE-SATURN 登場シーンの絶望感は異常。

 いや、考えてみれば、ありふれた展開に過ぎないのですが……そこに至るまでのシーンの悲壮さと視点キャラの覚悟の程に血を熱くしていたところでアレはやられました。

 視点キャラと言いましたが、このゲーム、数人のキャラクターが全く別に活動している様子をそれぞれのキャラの視点で進行していくみたいです。こういうのもザッピングというのかどうか……プレビューの内容では、まるっきり互いの接点が感じられなかったのですが、これがどうやって収束していくのでしょうか。どうも、別の時代に属するキャラクターも居るみたいですよ?

 あと、途中で「それって、アルクェイドのことか?」なんて思わされる場面をもあったのですが、そう思わせておいて違うっていうパターンでしょうか。いや、そう思わせるのが意図で、やっぱりアルクェイド? ガイアは死んでるはずなので、アルクェイドも居ないはずという気もします……。
 ガイアと言えば、アラヤの方はどうなってるんでしょう。

 とりあえず、まだまだ断片過ぎて全貌は計り知れません。

騎士[Ether Liner]

 ――――人類の中でも激変した環境の影響をより強く受諾した生命種。魔剣と呼ばれる特殊兵器を使用する。旧時代の兵器の助力なしで亜麗と対等に競い合える攻性種。現在は七十八人が登録されている――(同人版月姫読本)。

 騎士というのは割合にお好みのネタのようですが、この作品の「騎士」は相当に風変わりですね。いや、戦う相手は剣と魔法のファンタジーよりは特撮怪獣映画の方がお似合いな連中だわ、そもそも本人たちも人間じゃないわで、甲冑を着た戦士を想像する方が間違っているのですけど。

 

 この「赤い空を裂いて青い空を覗かせる魔剣」というやつはCharacter Material でも印象的なヴィジュアルでしたが、こうやってゲーム画面として映像化されると大迫力です。
 Fate/stay night のセイバーのエクスカリバーも「絶望の闇を切り開く人の希望の具現」みたいな言い方がされていましたが、こちらも剣もまた、人類あるいはその後継者達の命運を象徴しているようです。

 それが世界を犠牲にしている――というのは、ひょっとしたら今作のテーマのようなものなのかも知れません。

ブラックバレル[Longinus]

 “Notes.”の内容は本作品に取り込まれているようです。現状では同じ文章は見かけなかったと思いますが、いくつかのシーンからそう推測されます。

 

 べ、別にこんな体験版の断片シーンだけで泣きそうになったりなんかしてないんだからねっっっっ!

 ……それはともかく、綺麗な場面でした。
 しかしこのシーン、実は視点キャラが誰なのか判りません……銃神(GODO)だと考えるとちょっと矛盾がありまして。まあ、作品化にあわせて設定変更もあったのかもしれません。流石にそれを非難するのは馬鹿げていると思います。

人間[Last-Seed]

 キャラクターに興味があることと思いますが、残念ながらまだ出してはいけないとのことです。
 あと、今回も年齢制限アリ(18禁) で間違いないようです。エロスもバイオレンスもガッツリ行くようで。

 ……ところで、ギター天使のバストってどれぐらいに想像してました?

終末[coda]

 Character Material のせいで余計に渇望……と初めの方で言いましたが、このプレビューは渇きを満たすどころか余計に酷くするばかりで、まるで海水でも飲まされた気分です。早く出してもらわないと、焦がれて死んでしまいそうです。

 そう思うと、こういう不完全な状態で見ることが出来たのは、ラッキーには違いないものの、幸福ではないかもしれないなあとも思います。いや、何ら文句はないのですけど、もちろん。

 それにしても、ずっとネタ的にだけは語られてきたアリストレテス(TYPE-○○○、こっちの名前は今となっては恥ずかしいと仰っていましたがw)の大盤振る舞いなわけで、これだけの大活劇を作ってしまって力尽きないかと心配になってしまいますね^-^;
 もっとも、女性向け学園ドラマネコデナシ謎生物が主人公のカオスな映画何やら不思議な魔女っ子作品……と芸風は広いですし、こういう大風呂敷千畳敷きなネタは得意とするところですから、不安無く見ては居るのですが。

 ところで、画面がブラックアウトした瞬間に何かおかしなものが見えた気がして調べてみると、こんなものが混ざっていましたw

 うっかり文字が入ったまま使いまわしたんでしょうかw

 さて、簡単ですが、第一報はこのあたりで。「春休み」などというものが無いばかりか、むしろこの時期ひどく忙しい身分なのですよ。出来れば今後、続きを語りたいとは思っています……止められない限り、ですけど。
 もっと情報が欲しい人は、やっぱり本家のサイトを確認されるのが良いかと思います。

 

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